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特集 糖尿病治療薬の2面性―糖代謝以外の作用にも目を向ける
ⅠOAD(経口糖尿病薬)の血糖降下以外の作用
ビグアナイド薬の血糖降下以外の作用
Effects of biguanides other than glucose lowering action
藤澤 智巳
1
1市立堺病院 腎・代謝内科
キーワード:
①ビグアナイド
,
②メトホルミン
,
③大血管症
,
④癌リスク
,
⑤体重
Keyword:
①ビグアナイド
,
②メトホルミン
,
③大血管症
,
④癌リスク
,
⑤体重
pp.391-395
発行日 2011年7月15日
Published Date 2011/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101209
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はじめに
ビグアナイドは欧米のガイドラインでは2型糖尿病の第1選択薬として推奨されているが,本邦では欧米人2型糖尿病に比し肥満が少ないこと,あるいは旧来の承認用量(750mg/日)ではその効果が限定的であることにより,その扱いが異なってきた.しかし,最近本邦2型糖尿病患者においては肥満の有無に関わらずビグアナイドが血糖コントロールに対して有効であること1)が示され,さらに一部の製剤で高用量(1,500~2,250mg/日)の使用が可能となったため,今後は使用が増加することが予想される.そこで本稿では近年その知見が集積しつつあるビグアナイドの糖代謝以外に対する作用に関して,特に体重,癌のリスクあるいは大血管症・死亡に焦点をあてて概説する.
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