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特集 糖尿病治療薬の2面性―糖代謝以外の作用にも目を向ける
ⅠOAD(経口糖尿病薬)の血糖降下以外の作用
PPARγアゴニストのpleiotropic effects
Pleiotropic effects of PPARγ agonist
瀧端 正博
1
,
寺内 康夫
1
1横浜市立大学大学院医学研究科 分子・内分泌糖尿病内科学
キーワード:
①PPAR
,
②チアゾリジン
,
③動脈硬化
,
④大血管障害
,
⑤サイトカイン
Keyword:
①PPAR
,
②チアゾリジン
,
③動脈硬化
,
④大血管障害
,
⑤サイトカイン
pp.385-390
発行日 2011年7月15日
Published Date 2011/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101208
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はじめに
PPARγ(peroxisome proliferators-activated receptor γ)は核内受容体スーパーファミリーに属する転写因子であり,脂肪細胞の分化,インスリン感受性の制御に関与しているが,近年,抗動脈硬化作用,抗炎症作用,抗アレルギー作用,抗腫瘍作用,骨代謝にも関与していることが明らかとなった.その多彩な作用からPPARγアゴニストは心血管イベント抑制だけでなく,高血圧,NASH(non-alcoholic steatohepatitis),潰瘍性大腸炎,関節リウマチ,気管支喘息,アルツハイマー病,悪性腫瘍,多嚢胞性卵巣症候群などに対する有効性も報告されており,pleiotropic effectsを有する薬剤として注目されている.
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