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特集 糖尿病治療薬の2面性―糖代謝以外の作用にも目を向ける
ⅠOAD(経口糖尿病薬)の血糖降下以外の作用
SU薬―虚血性心疾患との関連
Oral sulfonylurea hypoglycemic agents:in relation with ischemic heart disease
𠮷岡 成人
1
1NTT東日本札幌病院 糖尿病内分泌内科
キーワード:
①スルホニル尿素薬
,
②虚血性心疾患
,
③虚血プレコンディショニング
,
④KATPチャネル
Keyword:
①スルホニル尿素薬
,
②虚血性心疾患
,
③虚血プレコンディショニング
,
④KATPチャネル
pp.397-401
発行日 2011年7月15日
Published Date 2011/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415101210
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はじめに
スルホニル尿素(sulfonylurea ; SU)薬は経口糖尿病治療薬として最も長期にわたって使用されている薬剤で,作用機序についても十分に解明されており,大規模臨床試験における臨床データも多い.SU薬は発売された時点によって,第一世代(トルブタミド,クロルプロパミドなど),第二世代(グリベンクラミド,グリクラジド),第三世代(グリメピリド)と分類されている1).SU薬は膵β細胞のSU受容体に結合して,インスリン分泌を促進する薬剤ではあるが,心筋のSU受容体とも結合し,心筋の虚血に対する「耐性」を低下させる懸念が示唆されている.本稿ではSU薬と虚血性心疾患の関連について臨床的な視点から概説を加える.
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