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特集 ショック症状への対応
基本的な考え方
ショックを見逃しやすい初発症状
A Typical First Symptoms in Patient with Shock
寺沢 秀一
1
1福井県立病院救命救急センター部
pp.676-678
発行日 1995年8月15日
Published Date 1995/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901578
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■Pitfa① 主訴からショック~プレショック状態 を考えられず,血圧測定をしない
症例1:78歳,男性.主訴:全身倦怠.
数日前からの全身倦怠と食欲不振のためにワゴン車で救急外来を受診した.仰臥位のままワゴン車から降ろされ,ストレ!ッチャーで救急室に入った.担当医は診察で,顔色が少し蒼白気味なこと以外は異常を認めなかった.「何か変わったことはないですか?」と聞くと,「数日前から下痢気味」と言う.急性胃腸炎として,500cc輸液され,「元気がついた」というので,仰臥位のまま帰された.2日後に,救急外来に戻ってきた.血圧は触診で40mmHg,脈拍数130/分,大量のタール便失禁を認める.
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