2015年の白血病診療-一般外来での初発症状から長期フォローアップまで 白血病の診断
白血病の初発症状から診断へ
岡田 定
1
1聖路加国際病院 血液内科
キーワード:
血球計数
,
出血
,
鑑別診断
,
白血病
,
白血病-慢性B細胞性
,
白血病-BCR-ABL陽性慢性骨髄性
,
発熱
,
貧血
,
リスク
,
紹介と相談
,
早期診断
Keyword:
Anemia
,
Blood Cell Count
,
Diagnosis, Differential
,
Fever
,
Hemorrhage
,
Leukemia
,
Risk
,
Referral and Consultation
,
Leukemia, Lymphocytic, Chronic, B-Cell
,
Leukemia, Myelogenous, Chronic, BCR-ABL Positive
,
Early Diagnosis
pp.199-204
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015323327
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急性白血病の主な初発症状は,原因不明の貧血,発熱,出血傾向である.典型的な急性白血病では,白血球高度増加(白血病細胞増加,好中球減少),貧血,血小板減少を呈するが,汎血球減少例や芽球を認めない例もある.典型的な慢性骨髄性白血病(CML)は,慢性進行性の白血球増加,成熟好中球だけでなく骨髄球・後骨髄球増加,好塩基球増加,血小板増加を呈する.白血球増加が軽度のCMLは見逃されやすい.好中球減少性発熱で血圧低下,急性呼吸不全,wetな出血傾向などがある急性白血病は,数時間以内に専門医に搬送する.急性白血病でも好中球減少,貧血,血小板減少が軽度で全身状態が安定していれば数日以内に,慢性期CMLなら2~3週間以内に,専門医に紹介する.
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