ミニテクニック
診療のまとめ
田中 地平
1
1田中地平小児科
pp.30
発行日 1994年1月15日
Published Date 1994/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901065
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近年,POS(問題志向システム)が医療の現場に取り入れられ,患者中心の医療が行われるようになってきたことは喜ばしいことです.また,従来より閉鎖的であった診療録も,PO式診療記録(problem oriented medical record: POMR)の導入によりかなり開放的になり医師やナースなど全医療職(時には患者やその家族)が参加する形でより詳細な情報を得て,包括的医療が行われるようになってきました.しかし,患者の情報はまだ医療機関内にとどまり,患者へのフィードバックが十分にはなされていないのが現状です.筆者の診療所では,数年間の診療録を半チェック式の「診療のまとめ」に整理し,一部は患者にお渡しして,医療の継続のための情報源として,休日当番医や夜間救急病院などとの連携にも利用してもらっています.
いつの日か,患者のためばかりではなく,患者とともに医療が行えたらと願って「診療のまとめ」を書き続けています.
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