特集 知っておきたいゲノムの知識
遺伝子異常をターゲットにした医薬品
鹿野 真弓
1
1国立医薬品食品衛生研究所医薬品医療機器審査センター審査第3部
キーワード:
遺伝子治療
,
チロシンキナーゼ
,
グリベック(R)
,
イレッサ(R)
Keyword:
遺伝子治療
,
チロシンキナーゼ
,
グリベック(R)
,
イレッサ(R)
pp.134-137
発行日 2004年2月1日
Published Date 2004/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101099
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遺伝子の異常が原因で惹起される疾病は数多く存在するが,本稿においては,異常遺伝子を直接のターゲットとして当該遺伝子機能を修復することを目的とした医薬品,すなわち遺伝子治療に用いられるベクターの開発について,最近の臨床研究の動向をまとめた.また,ここ数年の間に承認された遺伝子異常に由来するタンパク質を標的とした医薬品についても概説を試みる.
本稿においては扱わないが,患者の薬物代謝酵素や医薬品のターゲットタンパク質の遺伝子多型と,その医薬品の有効性・安全性との関係を探索する臨床試験も進められており,今後,医薬品の有効性・安全性評価と遺伝子解析情報の関係はより密接になっていくことが予測される.
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