Japanese
English
症例報告
ゲフィチニブ(イレッサ(R))による痤瘡様発疹の治療方針について
The treatments for acneiform follicular eruption induced by gefitinib(Iressa(R))
狩野 律子
1
,
二神 綾子
1
,
川名 誠司
1
Ritsuko KANO
1
,
Ayako FUTAGAMI
1
,
Seiji KAWANA
1
1日本医科大学附属病院皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Nippon Medical School Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
ゲフィチニブ
,
イレッサ(R)
,
痤瘡様発疹
,
肺癌
Keyword:
ゲフィチニブ
,
イレッサ(R)
,
痤瘡様発疹
,
肺癌
pp.589-592
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101715
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要約 当院で経験したゲフィチニブ(イレッサ(R))による痤瘡様発疹の3例と,2003年以降の本邦報告例38例1~9)の計41例において,施行された治療と効果について検討した.イレッサ(R)の内服を継続したまま,抗炎症薬やステロイド薬,抗生剤の含有軟膏などによる外用療法,または,抗生剤やビタミン製剤などの内服療法を,単独あるいは組み合わせて治療している症例が34例であった.このうち有効例は21例であり,イレッサ(R)の減量により軽快した例も含めると,41例中26例(63.4%)がイレッサ(R)を内服継続可能であった.一方,皮疹を理由として内服を中止した症例は,4例(9.8%)のみであった.イレッサ(R)は,痤瘡様発疹が生じた場合でも,通常の痤瘡に対する治療法を併用することにより,内服を継続することが可能であると考えた.
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