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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1994
III 新しい検査法と診断法
制限酵素断片長多型を用いた連鎖分析—先天性表皮水疱症を例として
Linkage analysis with restriction fragment length polymorphism
沢村 大輔
1
,
野村 和夫
1
,
橋本 功
1
Daisuke SAWAMURA
1
,
Kazuo NOMURA
1
,
Isao HASHIMOTO
1
1弘前大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Hirosaki University School of Medicine
キーワード:
restriction fragment length polymorphism(RFLP)
,
先天性表皮水疱症
,
連鎖分析
,
VII型コラーゲン
Keyword:
restriction fragment length polymorphism(RFLP)
,
先天性表皮水疱症
,
連鎖分析
,
VII型コラーゲン
pp.87-91
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901199
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制限酵素断片長多型restriction frag—ment length polymorphism(RFLP)を用いた連鎖分析はreverse geneticsのはしりとなり,遺伝性疾患の異常遺伝子のマッピングを可能にした.我々もこの方法を用いて,本邦の優性栄養障害型表皮水疱症家系について異常遺伝子のマッピングを試みた.当初18種のプローブを使用し検討したが,連鎖を認めなかった.またプローブによっては欧米人と日本人のRFLPのデータにかなりの相違があることが明らかになった.次にVII型コラーゲンのcDNAをプローブとして用いた連鎖分析をこの家系について行った.その結果ロッド値が2.1で連鎖を示唆する所見を得,欧米人について行われた報告と一致した.この結果は欧米人また本邦患者においても優性栄養障害型表皮水疱症の病因遺伝子はVII型コラーゲンあるいはその染色体上の近傍にあることを示すものである.
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