Japanese
English
症例報告
接合部型表皮水疱症の姉妹例
A sibling case of junctional epidermolysis bullosa
新見 直正
1
,
森田 栄伸
1
,
山田 悟
1
,
山本 昇壯
1
Naomasa NIIMI
1
,
Eishin MORITA
1
,
Satoru YAMADA
1
,
Shoso YAMAMOTO
1
1広島大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Hiroshima University School of Medicine
キーワード:
先天性表皮水疱症
,
接合部型表皮水疱症
Keyword:
先天性表皮水疱症
,
接合部型表皮水疱症
pp.1085-1089
発行日 1994年11月1日
Published Date 1994/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901364
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接合部型表皮水疱症の姉妹例を報告した.症例は28歳と33歳女性でいずれも7歳頃より軽微な外力によって指趾先端に水疱および血疱が生じるようになった.水疱は再発を繰りかえすが,瘢痕を残さず上皮化した.その後,指紋は消失,指尖部は短縮し,手掌,足底にびまん性の過角化を生じるようになり,爪には変形,萎縮,消失が認められるようになった.また,姉(33歳女性)には軽微な外力にて膝部,下腿,ときに前腕に水疱を生じることがあったが,体幹には姉妹ともに水疱形成を認めたことはない.電顕的にはjunctionolysis, hemidesmosomeの数の減少,attachmentplaqueの縮小が観察された.臨床的・電顕的所見より,本症例は接合部型表皮水疱症の姉妹例と考えられた.
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