Japanese
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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1990
III 治療のトピックス
表皮水疱症の治療
Treatment of epidermolysis bullosa
橋本 功
1
,
三橋 善比古
1
,
高橋 正明
1
Isao HASHIMOTO
1
,
Yoshihiko MITSUHASHI
1
,
Masa-aki TAKAHASHI
1
1弘前大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Hirosaki University School of Medicine
キーワード:
表皮水疱症
,
先天性表皮水疱症
,
治療
Keyword:
表皮水疱症
,
先天性表皮水疱症
,
治療
pp.601-605
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900112
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表皮水疱症の治療に関する最近のトピックスとして,次のものが注目される.全身療法:ビタミンE大量療法は劣性ないし優性栄養障害型に奏効するようであり,現在厚生省研究班で検討中である.軽症汎発性萎縮型では経口避妊薬の効果が報告された.pipamperoneはDowling-Meara型に,cianidanolは劣性栄養障害型に,isotretinoinはWeber-Cockayne型と劣性栄養障害型に,それぞれ効果が報告されたが副作用も認められている.局所療法:Foipan外用は数施設で試みられ,優性並びに劣性栄養障害型に効果を示すようであり,現在厚生省研究班で検討中である.自家植皮や創傷保護剤は本症の難治性びらんや潰瘍に有効であり,特に患者本人のケラチノサイトを培養し,表皮シートとして植皮に用いた報告が注目される.本症に合併する食道狭窄に対しては,バルーンカテーテルなどによる保存的療法が奏効している.
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