Japanese
English
症例報告
栄養障害型表皮水疱症の2例
Two cases of dystrophic epidermolysis bullosa
市川 雅子
1
,
瀬川 聡子
1
,
桧垣 祐子
1
,
川島 眞
1
,
清水 宏
2
Masako ICHIKAWA
1
,
Satoko SEGAWA
1
,
Yuko HIGAKI
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
,
Hiroshi SHIMIZU
2
1東京女子医科大学皮膚科学教室
2北海道大学大学院医学研究科皮膚粘膜病学分野
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University
2Department of Dermatology, Hokkaido University, Graduate School of Medicine
キーワード:
栄養障害型表皮水疱症
,
anchoring fibril
,
VII型コラーゲン
,
pruriginosa型
Keyword:
栄養障害型表皮水疱症
,
anchoring fibril
,
VII型コラーゲン
,
pruriginosa型
pp.715-717
発行日 2001年8月1日
Published Date 2001/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903671
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栄養障害型表皮水疱症の2例を報告する.症例1は52歳の女性で,初診の約半年前より四肢関節伸側に瘙痒を伴う水疱,びらん,扁平小結節が出現した.爪の変形を認め,患者の息子,父,父方の叔父とその娘にも同症あり.水疱はlamina densa直下に形成され,anchoring fibrilは減少していたが,正常なものも認められ,VII型コラーゲンの発現量はほぼ正常であった.優性栄養障害型表皮水疱症のpruriginosa型と考えられた.症例2は1歳の中国人女児で,生後10日目より四肢に水疱を繰り返すようになった.爪変形は認めない.家族歴はない.水疱はlaminadensa直下に形成され,VII型コラーゲンの発現量はほぼ正常であったが,正常なanchoring fibrilはほとんど認められず,栄養障害型表皮水疱症と診断した.
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