Japanese
English
症例報告
潰瘍を伴う板状浮腫性局面より診断されたサルコイドーシスの1例
A case of sarcoidosis diagnosed from a board-like cutaneous lesion associated with ulceration
小林 英理
1
,
安食 さえ子
1
,
栁澤 健二
1
,
髙橋 博之
1
Eri KOBAYASHI
1
,
Saeko AJIKI
1
,
Kenji YANAGISAWA
1
,
Hiroyuki TAKAHASHI
1
1JA北海道厚生連札幌厚生病院皮膚科
1Division of Dermatology, Sapporo-Kosei General Hospital, Sapporo, Japan
キーワード:
サルコイドーシス
,
潰瘍型皮膚サルコイド
,
ステロイド全身投与
,
眼病変
,
末梢神経障害
Keyword:
サルコイドーシス
,
潰瘍型皮膚サルコイド
,
ステロイド全身投与
,
眼病変
,
末梢神経障害
pp.863-867
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207115
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要約 73歳,女性.4年前から緑内障とぶどう膜炎,末梢神経障害で他院にて治療中だった.3年前から両下腿に紅斑が出現し右下腿に潰瘍を生じたため紹介受診した.浮腫性紅斑局面の生検で類上皮細胞肉芽腫が確認され,眼および神経症状を含めてサルコイドーシスと診断した.当初は外用薬で局所治療を行ったが,潰瘍が増悪したためプレドニゾロン(PSL)30 mg/日内服の全身投与に切り替えた.その後,徐々に潰瘍が縮小し7か月後には上皮化が得られた.PSLの漸減を行っているが,潰瘍の再燃はなく神経症状も改善した.自験例のような潰瘍型皮膚サルコイドは局所治療に抵抗する例が多いため,他臓器病変を伴う症例と同様にステロイド全身投与を積極的に検討する必要があると考えた.
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