Japanese
English
症例
メトトレキサート内服と圧迫療法が奏効した下腿潰瘍を伴ったサルコイドーシスの1例
Successful treatment of ulcerative sarcoidosis on the leg with methotrexate and compression therapy
前 琴絵
1
,
川上 佳夫
1
,
三宅 智子
1
,
平井 陽至
1
,
奥山 倫弘
2
,
品岡 玲
3
,
廣瀬 梓
4
,
森実 真
1
Kotoe MAE
1
,
Yoshio KAWAKAMI
1
,
Tomoko MIYAKE
1
,
Yoji HIRAI
1
,
Michihiro OKUYAMA
2
,
Akira SHINAOKA
3
,
Azusa HIROSE
4
,
Shin MORIZANE
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科,皮膚科学分野(主任:森実 真教授)
2同,心臓血管外科
3同,形成再建外科学
4倉敷成人病センター,皮膚科
キーワード:
サルコイドーシス
,
潰瘍型皮膚サルコイド
,
静脈うっ滞性潰瘍
,
圧迫療法
Keyword:
サルコイドーシス
,
潰瘍型皮膚サルコイド
,
静脈うっ滞性潰瘍
,
圧迫療法
pp.2044-2047
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004316
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65歳,女性。初診4年前に右大腿の褐色萎縮性局面と右下肢腫脹を自覚し,1年前に皮膚生検で非乾酪性類上皮細胞肉芽腫,CTで縦隔リンパ節腫脹,肺野にsarcoid galaxy signを認め,サルコイドーシスと診断した。無治療で経過観察していたが,1年後に右下腿外側に2カ所の潰瘍形成を認め,潰瘍辺縁の生検組織はリポイド類壊死症に類似した肉芽腫の像を呈していた。下肢静脈超音波では,右大伏在静脈大腿静脈接合部の逆流を認めた。メトトレキサート開始後も1カ所の潰瘍が残存したため,圧迫療法の併用を開始したところ,潰瘍はすべて上皮化した。潰瘍形成には,サルコイドーシスと静脈うっ滞の2つの機序が関与していると考えた。
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