Japanese
English
症例報告
潰瘍型皮膚サルコイドと筋サルコイドを伴い血管炎が疑われたサルコイドーシスの1例
A case of ulcerative and muscular sarcoidosis with vasculitic symptoms
西島 千博
1
,
稲沖 真
1
Chihiro NISHIJIMA
1
,
Makoto INAOKI
1
1独立行政法人国立病院機構金沢医療センター皮膚科
1Division of Dermatology, Kanazawa Medical Center, Kanazawa, Japan
キーワード:
潰瘍型皮膚サルコイド
,
筋サルコイド
Keyword:
潰瘍型皮膚サルコイド
,
筋サルコイド
pp.666-670
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204524
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要約 63歳,女性.10年前から,両側下垂足が生じ,徐々に増悪した.6年前からは,両側下肢の鈍痛や筋力低下が出現し,徐々に進行した.下垂足・下腿の鈍痛・筋力低下に対して,神経内科でCharcot-Marie-Tooth病として内服治療を受けたが改善しなかった.下肢に皮膚潰瘍を形成したため,当科を紹介され受診した.潰瘍部および筋の生検病理組織像でサルコイドーシスと判明した.下垂足・下腿の鈍痛・筋力低下も筋サルコイドーシスの症状である可能性が考えられた.ステロイド全身投与を行い,潰瘍は治癒し,疼痛も改善した.種々の症状は血管炎に起因している可能性が考えられた.下腿などの潰瘍の診断治療にあたっては,サルコイドーシスも念頭に置くことが必要であると考えた.
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