Japanese
English
症例
2型糖尿病とBasedow病に合併し,発汗が誘因となった穿孔性皮膚症の1例
Perforating dermatosis triggered by increased sweating in a patient with type 2 diabetes mellitus and Basedow’s disease
永岡 譲
1
,
野呂 昌弘
2
Yuzuru NAGAOKA
1
,
Masahiro NORO
2
1松戸市立総合医療センター,皮膚科,部長
2同,病理診断科
キーワード:
穿孔性皮膚症
,
後天性反応性穿孔性膠原線維症
,
発汗
,
2型糖尿病
,
Basedow病
Keyword:
穿孔性皮膚症
,
後天性反応性穿孔性膠原線維症
,
発汗
,
2型糖尿病
,
Basedow病
pp.1827-1830
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004908
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72歳,女性。既往歴に2型糖尿病がある。4月上旬より長時間の庭仕事による発汗後に,自覚症状を伴わない痂皮が体幹や四肢に少数出現しては,やがて消退するというエピソードを繰り返した。経過中にBasedow病を発症し,チアマゾール15mg/日の経口投与を開始した。8月になり,例年にない真夏日が続き,発汗量がさらに増えると,痂皮が急速に増加し,瘙痒も伴うようになった。病理組織学的に膠原線維と弾性線維の経表皮排出を認め,穿孔性皮膚症と診断した。アロプリノール100mg/日の経口投与により,6週で色素沈着を残して軽快した。発汗も穿孔性皮膚症の発症の契機になりうると考えた。
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