Japanese
English
症例報告
ポドプラニン陽性を示した有棘細胞癌の2例
Two cases of podoplanin positive cutaneous squamous cell carcinoma
宮川 真梨江
1
,
安田 正人
1
,
須藤 麻梨子
1
,
山崎 咲保里
1
,
関口 明子
1
,
岸 史子
1
,
高橋 亜由美
1
,
山中 正義
1
,
石川 治
1
Marie MIYAGAWA
1
,
Masahito YASUDA
1
,
Mariko SUTO
1
,
Sahori YAMAZAKI
1
,
Akiko SEKIGUCHI
1
,
Chikako KISHI
1
,
Ayumi TAKAHASHI
1
,
Masayoshi YAMANAKA
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
1群馬大学医学部附属病院皮膚科
1Department of Dermatology, Gunma University Hospital, Maebashi, Japan
キーワード:
有棘細胞癌
,
D2-40
,
ポドプラニン
,
ビメンチン
,
上皮-間葉転換
Keyword:
有棘細胞癌
,
D2-40
,
ポドプラニン
,
ビメンチン
,
上皮-間葉転換
pp.791-796
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206161
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要約 症例1:78歳,男性.左こめかみ部に数年前から皮疹を自覚した.症例2:75歳,男性.右耳前部に数年前から痂皮を付す皮疹があり,徐々に増大した.いずれも当科で有棘細胞癌を疑い切除した.切除標本では,中央は潰瘍化しており,類円形から紡錘形の腫瘍細胞が胞巣を形成し,脂肪織まで浸潤増殖していた.腫瘍細胞はD2-40,ビメンチンが陽性であった.D2-40はポドプラニンを標識し,リンパ管内皮マーカーとして知られているが,有棘細胞癌でも陽性となることがある.D2-40陽性の有棘細胞癌は予後不良とされているが,自験2例とも術後2年以上経過し,現在まで再発転移はない.D2-40陽性の有棘細胞癌であっても,早期に根治切除できれば予後改善の可能性があると考えた.
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