Japanese
English
症例
子宮体癌術後のリンパ浮腫に続発した下腹部血管肉腫の1例
Abdominal Angiosarcoma on Postoperative Lymphedema of Endometrial Cancer
藤原 千紗子
1
,
安田 正人
1
,
土岐 清香
1
,
須藤 麻梨子
1
,
石渕 裕久
1
,
渋沢 弥生
1
,
山中 正義
1
,
石川 治
1
Chisako FUJIWARA
1
,
Masahito YASUDA
1
,
Sayaka TOKI
1
,
Mariko SUTO
1
,
Hirohisa ISHIBUCHI
1
,
Yayoi SHIBUSAWA
1
,
Masayoshi YAMANAKA
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
1群馬大学大学院医学系研究科,皮膚科学(主任:石川 治教授)
キーワード:
子宮体癌術後
,
リンパ浮腫
,
下腹部血管肉腫
,
Stewart-Treves症候群
Keyword:
子宮体癌術後
,
リンパ浮腫
,
下腹部血管肉腫
,
Stewart-Treves症候群
pp.555-558
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000684
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66歳,女性。子宮体癌術後より右下腹部から右大腿にかけリンパ浮腫がみられ,10年後に右下腹部に淡紫色皮疹が出現した。初診時,右下腹部から恥骨上部に手拳大の暗紫色結節があり,病理所見から血管肉腫と診断した。電子線照射,ドセタキセルによる化学療法を行い,一時消退したが約15カ月後に再燃した。化学療法をパゾパニブに変更したが診断確定後約20カ月で永眠した。本邦においてリンパ浮腫に続発した腹部・下肢の脈管肉腫の報告は61例あるが,女性が59例と多く,発症年齢は平均68.4歳だった。リンパ浮腫出現から平均17.1年で発症し,平均生存期間は14カ月であった。リンパ浮腫予防による発症抑制とともに,より効果的な治療法の確立が望まれる。
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