Japanese
English
症例報告
尋常性狼瘡の瘢痕上に生じた有棘細胞癌の1例
A case of squamous cell carcinoma arising from the scar of lupus vulgaris
関 姿恵
1
,
田村 敦志
1
,
高橋 亜由美
1
,
鈴木 裕美子
1
,
石川 治
1
Chie KAN
1
,
Atsushi TAMURA
1
,
Ayumi TAKAHASHI
1
,
Yumiko SUZUKI
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
キーワード:
尋常性狼瘡
,
有棘細胞癌
,
狼瘡癌
,
瘢痕癌
,
放射線治療
Keyword:
尋常性狼瘡
,
有棘細胞癌
,
狼瘡癌
,
瘢痕癌
,
放射線治療
pp.1108-1110
発行日 2000年12月1日
Published Date 2000/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903431
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症例は67歳,男性,左肘頭の尋常性狼瘡の瘢痕上に生じた有棘細胞癌を報告した.過去において尋常性狼瘡に対して放射線治療を行われた時期があり,それが発癌の一因と考えられていた.放射線治療歴の有無および尋常性狼瘡発症から皮膚腫瘍発生までの期間が明らかな32例につき文献的に検討した.放射線治療未実施例12例では5〜71年(平均29年),実施例20例では6〜62年(平均30年)で皮膚悪性腫瘍が発生しており,発症までの期間に関して両者に有意差はなかった.自験例は放射線治療を行っていないが,瘢痕形成の高度な部分に発癌しており,本症における発症機構を考えた場合,瘢痕癌としての性格がより重要ではないかと推察された.
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