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増刊号特集 最近のトピックス2018 Clinical Dermatology 2018
2.皮膚疾患の病態
遺伝性角化症における復帰変異
Revertant mosaicism of inherited keratinization disorder
武市 拓也
1
Takuya TAKEICHI
1
1名古屋大学医学部附属病院皮膚科
1Department of Dermatology, Nagoya University Graduate School of Medicine, Nagoya, Japan
キーワード:
遺伝性角化症
,
ichthyosis with confetti
,
復帰変異
Keyword:
遺伝性角化症
,
ichthyosis with confetti
,
復帰変異
pp.51-54
発行日 2018年4月10日
Published Date 2018/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205379
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summary
Ichthyosis with confetti(IWC,別名congenital reticular ichthyosiform erythroderma)とは,全身の皮膚にさまざまな程度の過角化,鱗屑を認める疾患である.“confetti”と呼ばれる白色皮膚部分が,加齢とともに全身に増えてくることがこの疾患の大きな特徴である.この白色皮膚部分では,体細胞組換えにより病因遺伝子変異が消失し,いわゆる「自然治癒」が起きていると考えられている.われわれは,この自然治癒を起こす病態を解明するために,IWC家系の組織を用いて,whole-exome sequenceなどの詳細な病態解析を行った.その結果,過去に報告のない,KRT1遺伝子のイントロン1からイントロン5までを含む2209塩基の欠失変異を同定した.本研究により,KRT1遺伝子の広範囲欠失変異により,IWCを引き起こすことが証明された.
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