検査法の基礎
酵素の遺伝性変異症のスクリーニング法
前川 真人
1
1浜松医科大学医学部附属病院検査部
pp.479-485
発行日 1992年6月1日
Published Date 1992/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901180
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サマリー
数々の遺伝性変異が検査データの注意深い観察によって,ほかの検査項目との解離現象から発見されてきた.これらの発見が検査データの解釈,新しい病態の解明につながり,それがまた新しい発見へと導いていった.
遺伝性変異を見逃さないためには,項目ごとに正常値と比較するのではなく,関連項目のデータとの組み合わせとして常に考える癖をつけることである.説明しがたいデータのなかにこそ新しい遺伝性変異,新しい病態がベールをかぶって潜んでいる.日常検査データの鉱山から,宝石の原石を見つけ,さらに磨いて宝石にすることが重要である.
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