Japanese
English
症例報告
Morphea様皮疹を伴った全身性強皮症の2例
Two cases of systemic sclerosis with morphea-like eruption
金城 美江
1
,
植田 郁子
1
,
神戸 直智
1
,
岡本 祐之
1
Yoshie KANESHIRO
1
,
Ikuko UEDA
1
,
Naotomo KAMBE
1
,
Hiroyuki OKAMOTO
1
1関西医科大学附属病院皮膚科
1Department of Dermatology, Kansai Medical University, Hirakata, Japan
キーワード:
全身性強皮症
,
限局性強皮症
,
morphea
,
morphea様皮疹
Keyword:
全身性強皮症
,
限局性強皮症
,
morphea
,
morphea様皮疹
pp.879-884
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205224
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 症例1:59歳,女性.抗セントロメア抗体陽性.手指の皮膚硬化に加え,腹部,背部,上腕に境界明瞭な発赤を伴う皮膚硬化がみられた.症例2:54歳,女性.自己免疫性肝炎で通院加療中.抗セントロメア抗体と抗RNP抗体陽性.Raynaud現象に引き続き手指の軽度硬化の他,腹部および背部,大腿に境界明瞭な発赤を伴う皮膚硬化がみられた.いずれもmorphea様皮疹を伴った全身性強皮症と診断した.2例とも逆流性食道炎があり,間質性肺炎と肺高血圧症はなかった.2症例の腹部のmorphea様皮疹からの皮膚生検組織像では血管周囲の炎症細胞浸潤と真皮の膠原線維の増生がみられた.これまでに診断名に違いはあるものの,同様の臨床像を呈する症例が多数報告されている.全身性強皮症の皮膚症状の一型としてmorphea様の皮膚病変が出現しうることを示唆するものであると考える.
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.