Japanese
English
症例報告
ヘリオトロープ疹のみで発症し,8年の経過で皮膚筋炎,全身性強皮症,morpheaを生じた1例
A combined case of dermatomyositis, systemic sclerosis and morphea with heliotrope rash as an initial manifestation
宍戸 悦子
1
,
石黒 直子
1
,
川島 眞
1
Etsuko SHISHIDO
1
,
Naoko ISHIGURO
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University
キーワード:
皮膚筋炎
,
強皮症
,
morphea
Keyword:
皮膚筋炎
,
強皮症
,
morphea
pp.719-721
発行日 2001年8月1日
Published Date 2001/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903672
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65歳,女性の皮膚筋炎,全身性強皮症(以下SSc),morpheaの合併例を報告する.1988年12月にヘリオトロープ疹のみが出現し,精査するも筋炎の所見は認めなかった.1991年に両前腕の浮腫性硬化が出現し,皮膚生検にてSScの浮腫期と診断した.1992年に下肢の筋痛,1996年頃より前腕の硬化の増強と筋酵素の上昇,morpheaを認め,その間に抗RNP抗体の陽性化をみた.プレドニゾロン1日40mgの治療を開始したところ,筋炎の軽快とともに前腕,大腿の皮膚硬化の著しい改善も認めた.抗RNP抗体は,膠原病の重複にかかわる1つのマーカーと考える.
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