Japanese
English
症例報告
線状強皮症を伴った全身性強皮症の1例
A case of systemic sclerosis with linear scleroderma
新井 美帆
1
,
茂木 精一郎
1
,
永井 弥生
1
,
石川 治
1
Miho ARAI
1
,
Sei-ichiro MOTEGI
1
,
Yayoi NAGAI
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
1群馬大学大学院医学系研究科皮膚科学
1Department of Dermatology, Gunma University Graduate School of Medicine, Maebashi, Japan
キーワード:
線状強皮症
,
全身性強皮症
,
限局性強皮症
Keyword:
線状強皮症
,
全身性強皮症
,
限局性強皮症
pp.497-500
発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103690
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要約
39歳,女性.2006年からRaynaud症状が出現,2009年当院腎臓リウマチ内科を受診した.肘関節を越える近位皮膚硬化があり全身性強皮症と診断,プレドニゾロンおよびベラプロストナトリウム内服を開始した.抗核抗体2,560倍,抗Scl-70抗体266.8 Index値と高値であった.2009年より右側胸腹部,2010年より左側胸腹部に線状の皮膚硬化が出現したため当科を紹介受診した.初診時,両側腋窩から側腹部にかけて,境界明瞭な淡紅褐色から紫紅色調を呈する線状の皮膚硬化がそれぞれ2か所ずつ,ほぼ平行に走るようにみられた.同部の病理組織像では,真皮中層から下層にかけて膠原線維の膨化,均質化がみられ,線状強皮症と診断した.副腎皮質ステロイド外用にて経過観察中である.全身性強皮症と線状強皮症の合併は稀であり,文献的考察を加え報告する.
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