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特集 最近のトピックス2010 Clinical Dermatology 2010
2. 皮膚疾患の病態
新しい角層モデル
A new model of stratum corneum
山本 明美
1
,
井川 哲子
1
,
岸部 麻里
1
Akemi ISHIDA-YAMAMOTO
1
,
Satomi IGAWA
1
,
Mari KISHIBE
1
1旭川医科大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Asahikawa Medical College,Asahikawa,Japan
キーワード:
角化症
,
魚鱗癬
,
プロテアーゼ
,
層板顆粒
,
デスモゾーム
Keyword:
角化症
,
魚鱗癬
,
プロテアーゼ
,
層板顆粒
,
デスモゾーム
pp.36-39
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102571
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要約 表皮の角質細胞の形成とその剝離の機序の理解を助けるために,単純化したモデルを提唱した.ここでは顆粒細胞内の層板顆粒とその輸送系,コルネオデスモゾームの構成成分,それを分解する酵素であるカリクレイン,およびそのインヒビターであるLEKTIのみが登場する.従来のレンガとモルタルにたとえられてきた角層モデルでは理解しにくかったいくつかの角化症の病態も,このモデルで容易に説明できた.しかし今後はさらにこれを,角化に関連するそのほかの要因の関与も含めたモデルへと発展させ,多彩な角化異常症を理解しやすくしていく必要がある.
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