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特集 最近のトピックス2012 Clinical Dermatology 2012
2.皮膚疾患の病態
コルネオデスモソームが異常になる疾患―Netherton症候群と炎症型peeling skin症候群
Diseases with abnormal corneodesmosomes:Netherton syndrome and inflammatory peeling skin syndrome
山本 明美
1
,
井川 哲子
1
,
岸部 麻里
1
Akemi ISHIDA-YAMAMOTO
1
,
Satomi IGAWA
1
,
Mari KISHIBE
1
1旭川医科大学皮膚科
1Department of Dermatology,Asahikawa Medical University,Asahikawa,Japan
キーワード:
コルネオデスモシン
,
コルネオデスモソーム
,
LEKTI
,
KLK
,
Netherton症候群
,
炎症型peeling skin症候群
Keyword:
コルネオデスモシン
,
コルネオデスモソーム
,
LEKTI
,
KLK
,
Netherton症候群
,
炎症型peeling skin症候群
pp.59-62
発行日 2012年4月10日
Published Date 2012/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103251
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要約 表皮角化細胞同士をつなげる構造であるデスモソームは顆粒層の上層で形態と成分を変化させてコルネオデスモソームとなる.この細胞外部分がKLK5,KLK7などの酵素によって秩序だって分解されることにより角層の細胞が落屑する.そのコルネオデスモソーム細胞外部分を構成するものとしてデスモグレイン1,デスモコリン1,コルネオデスモシンが知られている.これらの分解に関与する酵素を阻害するのがLEKTIであり,これが遺伝的に欠損するとNetherton症候群となる.またコルネオデスモシンが遺伝的に欠損していると炎症型peeling skin症候群となる.両者とも常染色体劣性遺伝性疾患でコルネオデスモソームの早期分解のため皮膚バリア機能が低下する.
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