Japanese
English
症例報告
ホームレスの女性にみられたペラグラの1例
A case of pellagra for a beggar woman
久原 友江
1
,
服部 尚生
2
,
安藤 浩一
2
Tomoe KUHARA
1
,
Hisao HATTORI
2
,
Koichi ANDO
2
1愛知医科大学皮膚科学教室
2名古屋第一赤十字病院皮膚科
1Department of Dermatology,Aichi Medical University
2Department of Dermatology,Japanese Red Cross Nagoya First Hospital
キーワード:
ペラグラ
,
ニコチン酸
,
トリプトファン
,
アルコール多飲
Keyword:
ペラグラ
,
ニコチン酸
,
トリプトファン
,
アルコール多飲
pp.865-867
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100246
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要約
49歳,女性,ホームレス.長年にわたり粗末な食餌摂取とアルコール多飲を続けていた.数年前より歩行時のふらつきが認められた.数か月前からは露光部に境界明瞭なびらんを伴う紫紅色斑が生じた.ほかに複視や下肢のしびれ,下痢も認められるようになった.生化学検査にて血清亜鉛,ビタミンB1,トリプトファン,ニコチン酸の低値が認められた.これらの臨床所見と検査所見によりペラグラと診断した.入院加療は他院にて行われ,下肢のしびれに対してビタミンB12製剤の投与,皮膚症状に対しては,院内で支給される通常の食餌摂取により,約3週間後,症状は軽快した.
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