Japanese
English
症例報告
拒食により生じた亜鉛欠乏を伴うペラグラの1例
A case of pellagra due to cibophobia with zink deficiency
眞海 芳史
1
,
安田 文世
1
,
木花 いづみ
1
Yoshifumi MAUMI
1
,
Fumiyo YASUDA
1
,
Izumi KONOHANA
1
1平塚市民病院皮膚科
1Division of Dermatology,Hiratsuka City Hospital,Hiratsuka,Japan
キーワード:
トリプトファン
,
亜鉛
,
ビタミンB6
,
環状紅斑
,
偏食
,
拒食
,
ニコチン酸
Keyword:
トリプトファン
,
亜鉛
,
ビタミンB6
,
環状紅斑
,
偏食
,
拒食
,
ニコチン酸
pp.27-30
発行日 2012年1月1日
Published Date 2012/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103145
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要約 59歳,女性.原発性胆汁性肝硬変,Sjögren症候群,斑状強皮症の既往がある.多発性筋炎に対しプレドニンを15mg/日内服中である.2010年4月から下腿浮腫に対して塩分制限を指導されて以来,拒食気味であった.6月初旬より両手背から前腕,後頸部に膿疱を伴い環状に拡大する紅斑が出現し当科を受診した.精査中,倦怠感が強く入院したが,経過中,舌炎,下痢,幻覚が出現し,血液検査にて血清ニコチン酸とその前駆体のトリプトファン,亜鉛の低下を認め,ペラグラと診断した.ニコチン酸,亜鉛の内服と食生活の改善で軽快した.自験例では膿疱の形成が臨床上特徴的であり,角層下膿疱症,壊死性遊走性紅斑との鑑別を要した.
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