CPC
進行性鼻壊疽の1例
形浦 昭克
1
,
鈴木 敏夫
1
,
原渕 保明
1
,
佐藤 昌明
2
,
佐藤 睦
2
1札幌医科大学耳鼻咽喉科学教室
2札幌医科大学第2病理学教室
pp.748-754
発行日 1989年9月20日
Published Date 1989/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200411
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進行性鼻壊疽は鼻咽頭領域に発生する進行性の壊死性肉芽腫様病変として特異な位置を占めてきた。鼻に肉芽腫をきたす疾患として,臨床および病理学的所見よりWegener肉芽腫症は独立したentityをもつが,いわゆる進行性鼻壊疽に文すする報告は多種多様の名称が用いられ,混乱を招いてきた。かかるリンパ網内系増殖疾患は現在の免疫学の飛躍的な発展により,表面マーカーや機能の検索から病理組織学的にもT細胞型悪性リンパ腫の特徴を有することが判明した。今回われわれは発病して1年7か月を経て全身への浸潤をきたし死亡した症例を提示する。
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