Japanese
English
症例報告
皮膚病変を伴った進行性鼻壊疽の1例
A case of rhinopathia gangraenosa progressiva with skin lesion
傳寳 憲一
1
,
長谷 哲男
1
,
中嶋 弘
1
,
宮田 佳代子
2
Kenichi DEMPO
1
,
Tetsuo NAGATANI
1
,
Hiroshi NAKAJIMA
1
,
Kayoko MIYATA
2
1横浜市立大学医学部皮膚科学教室
2横浜市立大学医学部耳鼻咽喉科学教室
1Department of Dermatology, Yokohama City University School of Medicine
2Department of Otorhinolaryngology, Yokohama City University School of Medicine
キーワード:
進行性鼻壊疽
,
鼻性悪性リンパ腫
Keyword:
進行性鼻壊疽
,
鼻性悪性リンパ腫
pp.1169-1171
発行日 1994年12月1日
Published Date 1994/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901385
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58歳,女性.昭和62年6月頃より右鼻閉感出現し,昭和63年2月当院耳鼻咽喉科を受診した.生検により進行性鼻壊疽と診断され,同3月入院し,放射線・化学療法により病変は縮小するも,同4月より全身に紅色丘疹が出現し当科を受診した.鼻壊疽の治療に伴い皮疹は軽快したが,同6月下旬より咽頭後壁に腫瘤が出現し,生検により鼻壊疽の再発と診断された.病変は放射線治療により縮小したが,同8月下旬より皮疹は再燃し,以後全身に拡がった.皮疹は径5mmから20mmまでの中心壊死傾向を伴う浸潤性紅斑であった.他臓器への浸潤は認められず,同11月敗血症によるDICを併発し死亡した.鼻粘膜腫瘤,皮膚病変生検組織の病理組織学的および免疫組織化学的検索では,鼻病変は悪性リンパ腫が疑われ,皮膚病変はpolymorphic cellu—lar infiltrationの像を呈していた.
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