Japanese
English
特集 第47回日本臨床眼科学会講演集(1)
学術展示
対側瞼結膜に再発した瞼結膜原発悪性リンパ腫の1例
A case of malignant lymphoma in conjunctiva
雑賀 司珠也
1
,
中峯 寛和
2
,
小畑 栄
1
,
橋爪 奈津子
1
,
山中 修
1
,
岡田 由香
1
,
上野山 謙四郎
1
,
宗像 秀子
3
,
古田 一朗
4
Shizuya Saika
1
,
Hirokazu Nakamine
2
,
Sakae Kobata
1
,
Natsuko Hashizume
1
,
Yuka Okada
1
,
Kenshiro Uenoyama
1
,
Hideko Munakata
3
,
Ichiro Furuta
4
1和歌山県立医科大学眼科学教室
2和歌山県立医科大学検査診断学教室
3宗像眼科
4新宮市民病院内科
pp.334-335
発行日 1994年3月15日
Published Date 1994/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410903656
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
緒言 結膜は稀ながら悪性リンパ腫の原発組織となることが報告されている1〜3)。結膜原発の悪性リンパ腫はその大部分がB細胞性で,また悪性度の低いものとされており,かつては,偽リンパ腫pseudolymphomaと診断されていたものもあるようである。これらの腫瘍のモノクロナリティの証明には,免疫組織化学的検索や免疫グロブリン遺伝子再構成の検索によるモノクロナリティーの証明が非常に有用である4)。一方,Issacson5)は,粘膜組織原発の悪性リンパ腫をmucosaassociated lymphoid tissue lymphoma (MALT lymphoma)と一括して,ひとつのclinical entityに統合することを提唱しているが,現在のところ一致した見解が得られるには至っていない。今回,筆者らは,左下眼瞼結膜に原発し,放射線治療1年後に,右眼瞼結膜に転移したB細胞性悪性リンパ腫の1例を経験した。
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.