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連載 眼科図譜・220
常染色体性優性遺伝型網膜色素変性症
Autosomal Dominant Peripheral Pigmentary Dystrophy
谷野 洸
1
,
大庭 紀雄
1
Tsuyoshi Tanino
1
,
Norio Ohba
1
1東京大学医学部眼科学教室
1Department of Ophthalmology, University of Tokyo School of Medicine
pp.277-278
発行日 1976年3月15日
Published Date 1976/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410205427
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〔解説〕
原発性網膜色素変性症は,遺伝学的には単一のentityではなく,異質性をもつことがひろく知られている。特定の遺伝形式に対応する特定の遺伝子表現があるか否かは,いろいろの角度から興味ある問題であるが,多数の症例を集積した分析的検討はなされていない。ここには,常染色体性優性遺伝型の家系を紹介し,問題の一端にふれてみたい。
この家系は,主として千葉県市原市に居住し,すくなくとも3世代の累代発現が確認されている。(家系図の記号説明。■,●:罹患者(男,女性);□,○:非罹患者;〓:死亡者;〓:同胞3名,性別不明;〓:発端者;✓:著者らが検索したもの)。世代Ⅱは,非罹患者とみなされ,優性遺伝のばあいにときとしてみられる,遺伝子表現の不安定さを示すといえよう。
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