Japanese
English
教育講演
トラベクロトミーについて
Trabeculotomy ab externo
河本 正一
1
Shoichi Komoto
1
1東京警察病院眼科
1Tokyo Metropolitan Police Hospital
pp.353-359
発行日 1976年3月15日
Published Date 1976/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410205438
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緒言
開放隅角緑内障の房水流出抵抗が主としてシュレム管内壁のトラベクルムにあることがElling—sen, Grant6〜8), Becker18)らによつて実験的に証明されている。Trabeculotomy ab externoという手術は,シュレム管の内壁を破るものなので,理論的に興味がある。本手術は,強膜をきりひらいて,シュレム管に到達するものである。
本手術は,1960年Smith32), Burian3)がおのおの別々にはじめたものであるが,いずれも輪部に近い強膜に子午線切開を加え,発見したシュレム管にSmithはナイロン糸を通し,弓の弦のように引張り,トラベクルムを破つたのである。Smithの長期観察の結果では,開放隅角緑内障26眼中11眼(42.3%)が,点眼なしにその眼圧が制御されている。BurianはMarfan症候群の1例に独自のゾンデをシュレム管に挿入して,シュレム管の内壁を破つた。
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