シンポジウム 関節軟骨の病態
関節軟骨の病態とムコ多糖
江口 正雄
1
,
貝原 信紘
1
Masao EGUCHI
1
,
Nobuhiro KAIBARA
1
1九州大学医学部整形外科学教室
pp.892-901
発行日 1975年10月25日
Published Date 1975/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905256
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はじめに
関節軟骨はどのような過程で変性して行くのか,変性を防止する方法はないかなど関節軟骨の病態は臨床上多くの問題を含んでいる.関節軟骨の老化あるいは変性機序を考察する上で軟骨の変性にともなう肉眼的,組織学的変化はもとより軟骨基質,軟骨細胞の代謝活性がどのように変化して行くかは興味深い問題である.
これまでにも関節軟骨の変性にともなつたムコ多糖4,5,7,8,19,31〜36),ムコ多糖-蛋白複合体(プロテオグリカン)39)),cathepsin D3,43)などの変化についての報告があるが研究対象,方法などによつて見解の一致しない点もありいまだ全容は明らかでない.
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