Japanese
English
臨床研究
膵石症の外科的治療
Surgical treatment for pancreatolithiasis
小西 孝司
1
,
泉 良平
1
,
小山 文誉
1
,
村 俊成
1
,
船木 宏美
1
,
吉田 通章
1
,
古戸 俊郎
1
,
倉知 圓
1
,
永川 宅和
1
,
西田 良夫
1
,
木南 義男
1
,
宮崎 逸夫
1
Kohji KONISHI
1
1金沢大学医学部第2外科
pp.583-590
発行日 1978年4月20日
Published Date 1978/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206939
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
膵石症は慢性膵炎の末期像と見做されているが,慢性膵炎から膵石症への発症機転や膵石形成機序については,いまだ十分に解明されていないのが現況である.著者らは実験的に膵管狭窄を目的に不完全膵管結紮犬を作製し長期観察の結果,ヒト膵石と同一成分を有する膵管内結石の作製に成功し,その病態の解析を試み報告してきた1-3).
ところで,膵の石灰化には膵管内に石灰沈着を見るtrue stoneと膵の実質壊死巣に石灰沈着をきたすfalsestoneとがあるが4),その石灰形成機序は異質なものであることより外科的治療に際しては両者の鑑別が必要となる.この点から内視鏡的膵管造影は,腹部巣純X線像からのみでは困難であつた両者の識別を容易とし,われわれ外科側にとつては手術術式の選択に大いに役立つところである.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.