特集 結石除去を極める
膵石 膵石に対する外科治療
竹山 宜典
1
1近畿大学 医学部外科
キーワード:
術後管理
,
術前管理
,
膵空腸吻合術
,
膵切除
,
疼痛-難治性
,
アルゴリズム
,
膵石
,
膵炎-慢性
Keyword:
Algorithms
,
Pain, Intractable
,
Postoperative Care
,
Pancreaticojejunostomy
,
Pancreatectomy
,
Preoperative Care
,
Pancreatitis, Chronic
pp.1714-1718
発行日 2019年11月25日
Published Date 2019/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020117105
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膵石症(慢性膵炎)治療における外科治療の主たる適応は、内科的保存的治療に抵抗性の難治性疼痛である。主膵管拡張のある症例では、膵管減圧術である膵管空腸側々吻合術やFrey手術が選択され、主膵管拡張がない症例では膵切除術が選択される。膵頭部の主膵管に狭窄があり膵管内に膵石が貯留しているような症例では、まず内視鏡による切石とステント挿入や体外衝撃波による結石破砕を組み合わせる内科治療が選択されるが、これらの治療が奏効しなかった場合は長くとも1年で外科治療を考慮すべきである。外科治療に際しては、合併する膵内外分泌機能障害に留意し栄養状態を改善して手術に臨むべきであり、術後長期の管理においては、断酒を含む生活指導とともに十分な栄養療法が不可欠であり、そのために生じた高血糖を強化インスリン療法で補正することが重要である。
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