特集 クリニカルパスによる外科医療の進歩
第Ⅰ部:クリニカルパス導入の実践
クリニカルパス作成の実例
4.上部消化管
胃十二指腸潰瘍穿孔手術のクリニカルパス
津村 裕昭
1
,
市川 徹
1
,
末田 泰二郎
2
,
竹末 芳生
2
,
村上 義昭
2
,
香河 哲也
1
,
西原 雅浩
1
Tsumura Hiroaki
1
1広島市立舟入病院外科
2広島大学大学院病態制御医科学講座外科学
pp.119-122
発行日 2003年10月22日
Published Date 2003/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101567
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はじめに
医療の質向上と標準化を目的として当院外科では2001年12月以来,胃十二指腸潰瘍穿孔(以下,PPU)の治療法選択パスを活用して良好な治療成果を得ている1).狭窄のないPPUに対しては胃温存治療が一般的であり,保存療法2)や腹腔鏡手術3,4),開腹手術など複数の選択肢があるが,その適応には一定の見解がない.PPUでは選択された治療法によって短期アウトカムが左右されることと,速やかに方針を決定する必要があるため,筆者らは治療方針決定を支援するパスの有用性を以前から提起してきた1,5).本稿では,PPUの治療法選択パスについて概説する.
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