今月の主題 内分泌疾患診療と研究の最前線
副腎疾患—遺伝子解析とその応用
21水酸化酵素欠損症と21水酸化酵素遺伝子
三木 哲郎
1
,
荻原 俊男
1
1大阪大学医学部老年病医学講座
pp.391-394
発行日 1994年2月10日
Published Date 1994/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907923
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●21-OHDは副腎過形成症候群の中で最も頻度(85〜95%)の高い(15,000〜20,000の出生に1の割合)常染色体性劣性の遺伝性疾患であり,本邦では早期発見のための新生児スクリーニングが全国的レベルで始まっている.
●21-OHDの原因となるCYP21遺伝子の約90%の変異部位は,偽遺伝子であるCYP21Pに由来している(遺伝子変換).この変異はPCRを利用することにより検出できる.
●de novoの突然変異の頻度が予想より高いため,遺伝子診断では注意が必要である.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.