今月の主題 内分泌疾患診療と研究の最前線
副腎疾患—遺伝子解析とその応用
17α-水酸化酵素欠損症と17α-水酸化酵素遺伝子
柳瀬 敏彦
1
,
名和田 新
1
1九州大学医学部第3内科
pp.386-389
発行日 1994年2月10日
Published Date 1994/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907922
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ポイント
●17α-水酸化酵素欠損症(17OHD)の原因酵素であるチトクロームP45017αの遺伝子は単一遺伝子で,第10染色体に存在する.
●チトクロームP45017αは17α-水酸化酵素活性と17,20-リアーゼ活性の両方を有する事実から,17OHDは厳密には上記両酵素活性の複合欠損症,もしくは17α-水酸化酵素単独欠損症と考えられる.
●現在まで17OHDの遺伝子異常として10種類のP450l7α遺伝子変異が同定されており,これらの遺伝子変異は患者の臨床像を比較的よく説明し得る.
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