特集 もっともっとフィジカル!—黒帯級の技とパール
消化器系の症候
肝疾患の“一歩進んだ”身体所見
片平 雅大
1
,
中路 聡
2
,
小林 健二
3
1亀田総合病院総合内科
2亀田総合病院消化器内科
3亀田京橋クリニック消化器内科
pp.1372-1377
発行日 2018年8月10日
Published Date 2018/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225754
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Point
◎黄疸の多くはビリルビン値が2.5〜3mg/dLを超えると認識できることが多く,暗い場所や白熱灯下での見落としに注意する.
◎腹水の有無の評価として,移動性濁音や波動の身体所見を覚える.
◎肝硬変を示唆する有用な身体所見として,クモ状血管腫,手掌紅斑,女性化乳房,腹部静脈怒張などがある.
◎羽ばたき振戦は,固定的な姿勢を保持できないために生じる唐突な不随意運動であり,肝疾患以外でも見られる.
◎肝臓の打診と触診の一般的な方法は覚えたほうがよいが,身体所見から肝臓のサイズを正確に予見することは難しい.
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