増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方
Ⅱ 神経・筋疾患治療薬
てんかんとミオクローヌス
45.ミオクローヌスの薬物治療
作田 学
1
1日赤医療センター・神経内科
pp.1856-1857
発行日 1987年9月30日
Published Date 1987/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221165
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ミオクローヌスは,臨床的に,1筋または数筋が急激かつ短時間,不規則に収縮する不随意運動をいう.筋電図上は多くの場合100msec以下の持続時間の短い群化放電(grouped discharge)からなっており,ミオクローヌスに続いて長い不応期(silent period)が観察される.これは安静時にも自発性に生じる4).
これに対して,企図・動作性ミオクローヌスという一群の疾患がある.これは安静時にはミオクローヌスがみられず,運動を企図し,あるいは実際に関節を動かすと同時に激しいミオクローヌスが出現するものである.この他に,ミオクローヌスという名前で呼ばれてはいるものの,まったく病態が異なる疾患がある.その1つは口蓋ミオクローヌスに代表される一群の疾患であり,もう1つは脊髄性ミオクローヌス(spinal myoclonus)である.これらは歴史的には律動性ミオクローヌスと呼ばれていたものが,時代とともに「律動性」の名称が省略されたために,かえって混乱をみたものである.
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