助産雑誌 67巻12号 (2013年12月)

特集 産科超音波をよんでみよう

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助産外来を行なう施設が増え,お母さんたちのニーズも高まるなか,超音波検査(エコー)を助産師が実施している施設は少なくありません。超音波検査教育の必要性を感じている助産師は多く,教育体制の整備を求める声も聞かれます。これは,学校で学習する機会がないままに,臨床現場で知識を習得しなければならない現状を反映しているといえます。

本特集では,自信をもって超音波検査を実施できるように,基本をまとめ,画像を見るときのポイントをおさえます。さらに,助産師ならではの「コミュニケーションツールとしての超音波検査」の実際について,院内助産と開業助産所での実践事例をご紹介します。

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助産師はどこまで超音波検査の技術を習得すればよいのでしょうか。

目的を明確にして,医師と連携しながら健診を進めていけることがベストです。

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読みやすい画像を作るためには,装置をどのように操作すればいいでしょうか。

写真で確認しながら学びましょう。

【助産師の産科超音波】

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院内助産所での超音波は,コミュニケーションツールとしての側面ももちつつ,時には気になる所見を見つけることもあります。よって,超音波検査と助産診断,そして保健指導のバランスを保ちつつ,助産外来を実施しています。

助産所での超音波診査 岡本 登美子
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開業助産師は妊婦健診の際に,そばに医師がいるわけではありません。

普段からどのように妊婦と情報を共有し,超音波診査を進めているのか,また異変を感じた場合はどのような行動をとるのか,まとめていただきました。

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東京母性衛生学会では,臨床助産師のスキルアップを目的とした研修を行なっています。

そのなかの超音波検査研修の実際をご報告いただき,研修を受けて業務がどのように変わったのかを受講者の視点からご説明いただきます。

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日本超音波医学会認定超音波検査士の資格を取得している助産師はまだ多くありません。

資格をとることでどのようなメリットがあるのか,臨床現場での資格の活かし方をまとめていただきました。

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ダウン症のある子どもをもつ母親が,告知に際して医療者からかけられた言葉・態度により苦しい思いをすることがあります。それを不満として返すのではなく,助産学生たちに生の声を届け,思いを聞き,語り合うことで,理解を深める授業が行なわれています。母親の立場と,教員の立場から,その詳細を伝えていただきます。

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東北大学では,企業の協力を得て世界で初めて胎児心電図装置を開発し,現在実用化へ向けて治験を進めている。その経緯と用いられている技術を,「どうしてこれまで胎児心電図の開発が困難だったか」という観点からわかりやすく解説していただいた。

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小中学校・病院・助産師学校のコラボレーション

 眼前に広がる太平洋の海原,美しく咲き誇る色とりどりの花々,広いグランドにこだまする元気な子どもたちの声,千葉県南房総地区の小中学校の風景である。

 亀田医療技術専門学校(以下,本校)・亀田総合病院が一体となって地域の小中学校への思春期教育を行なうようになっておよそ10年を数える。思春期の教育が助産師業務として期待される一方で,助産師学校の現状をみると,1年間の助産師教育では周産期ケアの学習に終始することを余儀なくされ,思春期教育を実践するには,期間的にも習熟度的にも困難な状況である。

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2013年6月14日,産婦人科医師でまつしま病院の院長・理事長を務めた佐々木靜子さんが呼吸器不全で亡くなられた。73歳だった。

2010年4月に腰痛がひどくて動けなくなり検査を受けたところ,がんが見つかった。まわりの人たちに心配をかけまいと病院職員にも伏せて治療を受けていたという。

今年1月,脳への転移がわかり余命宣告を受けたが,今死ぬわけにはいかないとすぐに手術を受けた。心配した後遺症もなく一時はとても元気になり,もち直したかに見えたそうだ。後任への引き継ぎや,伝えたいことは山ほどあったに違いない。代表を務めていた性暴力救援センター(SARC)・東京の仕事を最後まで続け,産婦人科医師として女性のために力を尽くした。

「皆さんお先に。待ってます」。言い残した言葉からは佐々木靜子さんらしい潔さが伝わってくる。先生が取り組んでこられたこれまでの功績にあらためて敬意を表し,心から哀悼の意を捧げたい。

連載 いのちをつなぐひとたち・24

小林仁美さん 生島 典子
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助産師,母性看護専門看護師としての現場経験を積みつつ,現在は厚生労働省の職員として日本の母子保健に関する施策を進めていく役割を担う。

小林さんが現在の仕事に取り組むようになったのは,ある「思い」があったからだった。

連載 いのちのささやき・36

母への道のり 宮崎 雅子
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妊婦になって

自分が浄化されるようだった

振り返ると 自分に自信がなくて

バツばかりを つけていた

連載 まんが 母って大変。・20

まんが 母って大変。 山本 千恵子

連載 周産期の生命倫理をめぐる旅 あたたかい心を求めて・12

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 前回に引き続き,出生前診断のさまざまな方法を解説し,その倫理的問題を考察する。

連載 災害時の母子保健 妊産婦を守る助産師の役割・11

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 震災前まで医療機関で周産期診療にあたっていた産婦人科医にとって,産後のケアというのは馴染みのない領域でした。筆者自身が4人の子どもたちを授かり,4回の産後の時期を体験して初めて,産後というのはこれほどに重要な時期であるのか,と思い知りました。

 私がドイツで第1子を出産したのは2004年のことです。子育てをして初めて「母親は自分の心身のメンテナンスは後回しで,子どもの健康にばかり気持ちが集中してしまう」ということに気づきました。しかし,欧米の先輩ママたちはみな「お母さんがハッピーなら子どももハッピーよ!」と胸を張って,自分の体をケアしています。その方法も,女性ホルモン剤からアロマセラピーまでさまざまです。また,産婦人科医や助産師など専門家へのアクセスがよく,医療者相手でも議論や相談をすることに躊躇しないため,患者側から聞きたいことをはっきり伝え,きちんと教えてもらっています。

連載 助産よもやも話・9

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 ミトコンドリアという言葉をどこかで聞いたことがありませんか。ミトコンドリアは,人体では赤血球を除いて60兆もあるすべての細胞のなかにある小器官です。

連載 りれー随筆・348

ありがとう 山口 ゆき
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 昨年の夏,助産師の仕事を辞め,夫の仕事の関係で,夫婦2人に子ども4人の家族6人で,日本から英国のこの町に引っ越してきました。そして,1年間という期限つきで英国での生活が始まったのです。すべてが新しいことばかりの毎日でしたが,しばらくすると,夫は仕事,上の3人の子どもは現地の学校と,日常生活が始まりました。

 わが家にはもう1人,1歳半の末っ子がいます。この1年間,末っ子にも上の子たちと同様,英国の子どもたちが普段しているようなことをさせたい,また家族以外の人と交流できる機会を与えたいという思いで,何かないかと探していた時に,トドラーグループに出会いました。

連載 バルナバクリニック発 ぶつぶつ通信・115

スービックの土砂災害 冨田 江里子
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 毎年異常気象で雨が激しくなる。クリニックのあるスービックでは,7月から10月半ばまでのほぼ毎日,長雨が続いていた。

 この9月には地域一帯が低気圧による集中豪雨の被害に遭い,多数の場所で土砂崩れが発生した。死者30人,家の全壊300世帯以上,洪水による浸水1万世帯以上。さらに洪水後のレプトスピラ症の発生で50人前後が死亡した。1か月過ぎた現在でも,土砂崩れ現場に近接している場所の住民はいまだに避難所暮らしを強いられている。

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今回,市内にある子育てサークルの一般女性より,お産まつりというイベントの企画の協力依頼があり,実践した内容について以下に報告いたします。

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 ある大都市の公立図書館の端末で「山宣」と検索してみた。出てきたのは計58件。西口克己氏による伝記的小説「山宣」が5件,性教育に関する一般人向けハンドブックが1件,あとはまったく関係のない本で,入力語に反応して機械的に検索された書籍であった。医学・看護学関係は皆無であった。

 今度は看護学の開架図書のところへ行き,N社の系統看護学シリーズで「山本宣治」を引いてみる。EBM(EBN)に基づく最新医学講座を謳うこの看護テキストシリーズにおいて,彼の名前はやはりなかった。これは今日の医学・看護学(助産学)教育の現状を反映しているのかもしれない。

この本,いかがですか?

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 病院の全職員数に占める割合が多い看護職員の活動は,質の高い医療・看護サービスの提供,経営基盤の確保に大きな影響を及ぼす。職員がやりがいを感じ定着して病院の理念を実現していくために,看護部組織の柱となる看護管理者の存在は重要である。

 日本赤十字社医療センターの主な診療機能の1つである周産母子・小児医療では,昨今の出産医療環境の変化により,分娩件数が年々増加し年間3000件以上に及び,助産師は看護職員数の約4分の1を占める。

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 私は,産婦人科に勤務する助産師ですが,本誌2013年4月号特集の事例のように,タバコ臭のする妊婦さんや喫煙者の家族に出会うことがよくあります。そもそもタバコの有害性が明白であるにもかかわらず,喫煙を続ける人がいるのはなぜでしょうか。また禁煙したくてもなかなか禁煙ができないのはなぜでしょうか? それは,タバコに含まれるニコチンが,強い依存性をもっているからであり,本人の意志の強さとは関係なく,いったん吸い始めると容易には止めれなくなるように脳の働きを変えてしまうからです。ニコチンは,ほかの違法な薬物のように酩酊や幻覚を起こさせる作用がないために害が軽視されていますが,健康を破壊することには変わりがありません。

 WHOの国際疾病分類第10版(ICD-10)において,タバコの使用は「精神作用物質による精神および行動の障害」に分類されています。そして「依存症候群:一連の行動,認知及び身体的現象。反復使用後に現れ,典型的にはたばこ摂取を強く渇望し,使用の制御が困難になり,有害な影響があるにも関わらず持続して使用し,たばこ使用に関して他の活動や義務よりも一層高位の優先権を与え,耐性が亢進し,時に身体的状態を示す」と明記されていますが,本事例の「妻や子どもよりも自分を優先する」は,まさにこれに相当します。

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子育て新制度パートや求職中でも保育所可能

 2015年度から始まる保育の新制度で,認可保育所や小規模保育などの利用要件が固まった。パートや自宅で働く場合などでも原則として利用できることを明示する。また夜勤の人も対象に加える。自治体が地域の実情を踏まえて受け皿を整備するのを促すねらいだ。

 待機児童の解消をめざしてスタートする新制度では各市町村が地域で保育が必要な人数を調べ,その需要を満たすまで受け皿を整備しなければならなくなる。利用の間口が広がると,地方の財政負担も重くなる。政府は消費税の増税分を使って費用を補助し,2017年度までに受け皿を40万人分増やす方針だ。

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次号予告・編集後記

助産雑誌 第67巻 総目次

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助産雑誌
67巻12号 (2013年12月)
電子版ISSN:1882-1421 印刷版ISSN:1347-8168 医学書院

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