精神看護 18巻1号 (2015年1月)

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この特集は、筆者である近田真美子氏が、ACTに携わる看護師にインタビューを取り、その逐語録を、現象学という方法を用いて分析したものだ。

訪問看護師のBさん、Cさんに対して、近田氏はそれぞれ2回ずつインタビューを行い、80ページと160ページという膨大な逐語録を作成し、そこからこの現象学的研究を立ち上げている。

それはインタビューされる人、する人双方が膨大な時間をかけて看護を見つけていく作業なのだ。

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 単身、北イタリアのロベレート(Rovereto)にある協同組合が運営する精神障害者の施設に飛び込んだ看護師、吉田育美さん。当事者たちと生活を共にした経験は貴重なものです。吉田さんに、“理想郷”とも称されるイタリアの地域ケアの実態をレポートいただきました。まさに、自分で見て聞いた人にしか書けない内容です。

 なお、彼女からの11週間にわたる喜怒哀楽山あり谷ありレポートは、弊社HP「かんかん!」でもれなく掲載しています。ぜひそちらもごらんください。(編集部)

連載

べてる新聞『ぱぴぷぺぽ』・101

連載 こうすれば退院できるし、暮らせるし。・4

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 「退院促進」「退院支援」「地域移行支援」……名前はいろいろ変わりましたが、私たちはもう10数年前から、精神科病院からの退院支援を実践してきました。ではこれからの10年、私たちは何をプラスし、「病院から地域へ」を展開していけばよいのでしょうか。

 この連載では藤森祥子さん(2014年5月号)が、「病棟看護師が患者さんの想いに耳を傾けること、これこそが協働による退院支援の第一歩である」ことを伝えてくれました。次に田中英治朗さん(7月号)が「患者さんの尊厳の回復と病院の意識改革」について触れてくれました。そして加藤由香さん(9月号)が「ご本人の強みを大切にしながらかかわることによって関係性に変化がみられる」ことを述べてくれました。

連載 東日本大震災以来、メンタルヘルス支援を続けています

「心の架け橋いわて」の活動報告・1【新連載】

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被災地は今……

 東日本大震災、あの3.11から3年9か月が経過した。私たち「心の架け橋いわて(通称:こころがけ)」のメンバーは、週末になると岩手県の沿岸部にある大槌町にメンタルヘルス支援のために通っている。

 最近の大槌町は、幹線道路を早朝からダンプカーが往来し、町中が土埃で煙幕を張っているようだ。町のいたるところに、まるでピラミッドのてっぺんを潰したかのような土の塊が点在している。復興計画を進めるためには、町全体のかさ上げが必要であり、そのための盛土の準備だと聞いた。

連載 「自殺者の少ない地域」のコミュニケーション力を考察する・3【最終回】

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自殺者が少なくても、生きやすい場所かどうかはわからない

 私は青森県のある場所で、自殺者の少ない地域について講義をしたことがあった。自殺で亡くなる人が比較的少ない村から来ていた若い人が、こんなふうに言っていた。「私は生まれ育ったあの村が嫌いだ。ああいう村に居続けられるような人が、自殺しないでいられるのだと思う」と。確かにその村のホームページを見ると、一生懸命に、自殺するほど追い詰めるようなことにはならないように頑張っている雰囲気が見えた。村長のメッセージには、「村を好きだと言えるような村にしたい」とあった。行ったことのない地域なのでこれ以上は考察できないが、彼女の話を聞いて思ったのは、統計上で自殺者が少ないことと、その村が住みやすいかは同義ではないということだ。

 別の県の村から来た若い人は、こんなふうに言っていた。「私の生まれた地域では、身近なところでたくさんの人が自殺した。そういうのが当たり前だと子どもの頃は思っていた」と。

連載 精神科の患者さんの身体では、何が起きている?・6【最終回】

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 5回の連載にわたって統合失調症の身体面について概観してきました。この連載を通して、医原病を除けば統合失調症にしか起きない問題というのはほとんどなく、急性心筋梗塞、窒息事故、肺炎など、死に至る恐れのある病態がより早期に、より多く発生してしまうといった特殊性についてご理解いただければ幸いです。「精神科の患者さんの身体では、何が起きている?」という問いに対する答えは、この点に集約されているといってもよいでしょう。「やっぱりね」と思っていただけたあなたは、もう相当イケている精神科看護師だと思います。

 最終回は仕上げの意味を込めて、「知識不足」に気づき、「固定観念」を刺激する、ちょっと違った観点から話題を提供してみたいと思います。

連載 失恋の話を聞きまくる男たち。桃山商事・4

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今回ご紹介するのは、医療関係勤務・T子さん(27歳)の事例です。2年半つき合った彼氏から別れ話を切り出され、今後どうするかの話し合いを続けるタイミングで桃山商事の元を訪れてくれたT子さん。彼女と恋バナをするなかで浮上してきたのは、「男らしさとは一体何なのだろうか?」という問題でした。以下、T子さんの状況を簡単にまとめます。

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今回の精神保健福祉法の改正によって、今現場ではどのようなことが起きているのだろうか。そしてこの改正を、現場ではどのように生かしていくべきなのだろうか。

地域と病院の接点にいる方たちにお集まりいただき、お話を聞かせていただいた。

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 てんかんの治療は抗てんかん薬による薬物治療が基本です。その目的はてんかん発作を抑制し寛解を期待することで、副作用なしに発作が完全に抑制されることが理想です。現在の医療では、適切な薬物療法で70〜80%の人で発作のコントロールが可能で、多くの患者さんが普通に社会生活を営んでいます。

 しかし、患者さんは繰り返す発作、発作が止まっていてもいつまた起こるかわからないという不安のみならず、日常生活の制限によりさまざまな悩みをかかえています。妊娠を考えている女性の患者さんでは、妊娠・出産に関して、例えば妊娠中に発作が起きると赤ちゃんに影響があるのか、抗てんかん薬を飲み続けると赤ちゃんに悪影響はないのかなど、思い悩むことが多いでしょうし、このような心配を持つのは当然です。

 本稿では、まずてんかんに関するする基本的な事項について述べ、次にてんかん患者の妊娠に関する一般的な問題点を取り上げ、最近の考え方を紹介します。

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友人の死

 13歳にして突然の死を迎えた友人の、あの出来事から私のてんかんへの意識が変わったのかもしれません。

 今から20数年前、その頃はまだ当事者の水の事故が注目されなかった頃、私の友人はリラックスできる入浴中に、風呂場で亡くなりました。

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診療報酬に精神科リエゾン加算がついて

 当院は内科、外科、精神科、整形外科、眼科、泌尿器科、透析科、リハビリテーション科、病理診断科、耳鼻咽喉科等を持つ総合病院です。入院数は一般科212床、精神科240床とそれぞれがほぼ同数の病床を持っています。そのため一般科と精神科との看護師の異動も定期的に行われています。こうした異動は幅広い領域の知識や技術を経験できるというメリットもありますが、デメリットもあります。

 精神科から見たデメリットとしては、精神科としての専門性が育成しづらいということがあります。私は、精神科の看護師としてのスキルを身につけ、現場の力を上げる助けになればと認定看護師を目指すことにしました。

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基本情報

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精神看護
18巻1号 (2015年1月)
電子版ISSN:1347-8370 印刷版ISSN:1343-2761 医学書院

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