胃と腸 10巻4号 (1975年4月)

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 近年胃のX線および内視鏡診断技術の進歩に伴い,胃粘膜下腫瘍の発見ならびに質的診断も向上し,その報告例が数多く見られるようになった.bizarre leiomyoblastomaも術後の病理学的検索によって発見された症例は幾らか報告が見られるが,術前に質的確定診断のなされた報告はまだ見られない.われわれは最近本症を経験したので報告する.

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 近年,R.L.H.(Reactive Lymphoreticular Hyperplasia)は報告例がふえ,稀な疾患でなくなった感があるが,最近,筆者らは一次性変化か二次性変化かで問題となり,一次性リンパ濾胞増生と考えた1例を経験したので,若干の考察を加え,報告した.

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 胃 Reactive Lymphoreticular Hyperplasia(以下胃R.L.H.)は1928年Konjetznyが慢性胃炎の特殊型として記載しており,臨床的にはX線・内視鏡で早期胃癌と類似した像を示すためその鑑別が求められ,組織学的には悪性リンパ腫への移行に興味が注がれている.その本態については疑問な点も多いが,炎症性および反応性増殖と腫瘍性との問題をめぐり議論が繰返されている.われわれはX線・内視鏡でⅡcを疑い,生検を行なって術前に診断をつけ得た胃R.L.H.を経験し,その組織学的検索で興味ある所見を得たので報告する.

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 胃に原発する扁平上皮成分を有する悪性腫瘍には,扁平上皮癌と類腺癌があるが極めてまれである.胃症状を示し始めて約2年を経過した後胃切除を行い,術後5年を経過し,健在である胃原発の扁平上皮癌の症例を報告する.

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 われわれは胃潰瘍の経過観察中に,約3ヵ月で大きな腫瘤を形成した胃平滑筋肉腫を経験したので報告する.

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 原発性十二指腸癌は比較的稀な疾患で,そのほとんどが剖検によるものであるが,最近消化管疾患に対するX線,内視鏡診断の進歩により臨床的にも発見されるようになった.しかしながら,それらは発見時に根治術可能といえども漿膜浸潤が高度な進行癌であり,その5年生存率は著しく低い.すなわち,Reiche1の報告では2%であり,McComb,Darling,Warren,らの報告でも20%~40%にすぎない.欧米においても十二指腸早期癌の報告はなく,今日なお早期発見には遠い疾患であると考えられる.われわれは1972年,三戸の報告に続いて,十二指腸上膝脚に腸囊胞と併存した原発性早期十二指腸癌を経験したので報告する.

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 レックリングハ・ウゼン病(neurofibromatosis,以下レ病と略す)は,1882年von Reckling hausenにょって初めて報告された,café au lait spotsと,多発せる皮膚腫瘤を主徴とする疾患である.出生約3,000人に対し1人の頻度で発生し,濃厚な遺伝関係を有するとされ,最近では,系統的疾患として,骨の変化,中枢神経系腫瘍の合併,消化管腫瘍の合併,副腎褐色細胞腫の合併などが,腫瘍の悪性化の問題とともに注目されている.われわれは,特有な骨変化を有し,胃・空腸腫瘍を伴ったレ病の一症例を経験したので報告する.

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 消化管におけるリンパ濾胞増殖について,1941年Marina-Fiol,RofおよびStrömbeckは,回腸終末部のリンパ濾胞とパイエルリンパ濾胞板の増殖例を報告し,1945年にはGoldenがリンパ濾胞増殖症を局所性回腸炎や腸結核と異なった疾患としてNonsclerosing Ileitisと呼ぶことを提唱した.以来,本邦でも白壁,市川らをはじめとする報告が見られるようになった.

 また,低ガンマグロブリン血症に伴う下痢症のが注目されていたが,1966年Hermansらが小腸全体のリンパ濾胞増殖症と低ガンマグロブリン血症の合併例を報告し,病態生理学的意義が注目されはじめた.

 しかし,大腸におけるリンパ濾胞増殖症に関する報告は少なく,そのほとんどが小児例である.われわれは成人例を経験し,また免疫面も追及しえたので報告する.

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 1955年以来の教室の大腸ポリープを組織学的に検索している間に,若年性大腸ポリポーシス(Juvenile polyposis coli)と考えられる稀有なる症例を見出し,術後18年後の経過観察を行なうことができたので,ここに組織学的特徴を中心に報告する.

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 直腸平滑筋肉腫は,内外共に稀なものとされており,最近急速に報告が増えているが,それでも本邦報告例は26例にすぎない.われわれも下血を主訴とする1例を経験したので報告する.

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 食道癌および噴門癌手術に伴う.上部消化管の欠損,消化吸収面積の曠置,脱落による直接的影響は致し方ないものとしても再建臓器,再建コースの工夫によって,どの程度まで術後の消化吸収を生理的条件に近く維持できるのかといった,ひとつの懸案がある.このような目的で通過時間の延長,嚥下食物の十二指腸通過を計る代用胃再建術式が工夫されている.最近2年間に術前後の成績に関して調査しえた30例を中心に再建コース別によって,十二指腸を通過するBillroth Ⅰ法型の場合と直接食道より空腸へ移行するⅡ法型との間にどのような優劣がみられるのか,truncal vagotomyはどの程度消化吸収に影響してくるのか,また,再建胃管の機能や術後の膵機能はどうなっているのか,また,それらが術後消化吸収にどの程度関与しているのであろうかといった諸問題につき述べてみたい.また,MCT投与の価値についても言及してみたい.

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 近年,胃癌の診断については内視鏡およびX線検査の急速な進歩により,微細病変の診断まで可能となった.しかしこれらの方法は胃壁を粘膜側から検査する方法であり,癌の深達度および浸潤範囲を誤診する場合が少なくない.そこで動脈造影を補助診断として用いることにより正確な深達度,浸潤範囲を読みとることを試みた.さらに動脈造影上の血管所見と腫瘍血管がどのような関連をもっているかを解明すべく,微細血管構築像の手技を用いて,両者の血管所見を分析し検討した.

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 近来,急性胃病変の臨床的重要性が注目され,早期の胃内視鏡検査が積極的に行なわれるようになるにつれて,急性胃炎,出血性びらんおよび急性胃潰瘍に関する多くの興味ある臨床的知見が増加してきた.慢性消化性潰瘍に比べ,急性胃潰瘍はその病因,臨床症状,発生部位などを異にし,一般に多発し,浅くて治癒しやすく慢性化することは少ないといわれている.

 現在われわれも吐下血を主訴とする内科入院患者のみならず,熱傷,頭部外傷などで阪大特殊救急部に運び込まれてくる重症患者に合併した消化管出血に対してemergency endoscopyを施行し,すみやかに病因や出血部位を検索するとともに治療方針の決定にカを注いでいる.

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 われわれは,これまで数次にわたって激しい上腹部痛を訴えて第一線診療所に来診する患者に対して,ただちに胃のファイバースコープ検査を行なうと,予想より高い頻度に急性びらんの極期である出血性びらんを見出すこと,ならびにそれに関する種々の所見について報告した.これらの知見を総合すると,

 1)出血性びらんの発生部位は胃の幽門部に多いが胃体部にも稀ではない.

胃と腸ノート

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 症例: 66歳 男(0-12672)

 本例は食道静脈瘤と胃宥穹窿部の進行癌のために臨床的検査は不充分であったが,胃レ線検査では幽門部のポリポージスが疑われた.切除胃所見では幽門部から胃角上にかけて全周性に多発した隆起性病変を認める.特に大彎部に密在している.大きさは比較的均一で,くびれを有した球型ないし半球型の隆起である.表面は平滑で光沢を有している.これらの隆起は一部で数個融合している(Fig.1).肉眼所見からは限局性ポリポージス,疣状胃炎,Ⅱa集簇型の早期胃癌,悪性リンパ腫が考えられる.組織学的に検討した結果では,この隆起性病変は全て粘膜内に限局した早期胃癌で,その拡がりは胃角上に及び一部Ⅱbを伴ったⅡa集簇型の胃癌であった(大きさ16.0×10.Ocm).胃穹窿部の病変はBorr. Ⅱ型の進行癌であった(Fig.2).幽門部病変の割面はFig.3に示すように隆起部はⅡaの癌で,周辺のⅡb部右に連続している.組織像は分化した腺管癌であった(Fig.4).

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 前回はルーチンの食道X線検査法について述べたが,これで異常像が発見されたならばただちに食道鏡検査,生検,アイソトープ検査を行なうことは当然であるが,今回はX線の精密検査につき述べる.

 精検では原則として経鼻チューブ挿入による二重造影が中心となる.体位は立位が原則である.ただこの方法は隆起性の病変は比較的表現しやすいが,陥凹性病変の表現が不充分なことがあるので,臥位による撮影も試みるべきである.食道は1本の管とはいえ,緩やかなカーブを描いて走行するため,造影剤の溜りやすい部位では透視台を45°くらい起こしたほうがよいこともあり,症例により工夫が必要である.また臥位撮影が特に有効な部位として下部食道があり,必ず試みるべきである.

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 膵癌は世界で共通して増加しつつあり,本邦でも石井の統計によれば膵癌の入口10万人に対する死亡率は1972年では1951年の6倍に増加している.一方,治療成績は不良で手術後の5年生存率は0.2%ときわめて低い.この数字は切除可能な小さな膵癌の診断のむずかしさを物語っている.

 われわれは過去3年間,膵癌の診断に低緊張性十二指腸造影,経皮経肝胆道造影(PTC),内視鏡的膵胆管造影(EPCG)および血管造影の4つのX線検査法を用いてよい成績をあげてきた.現在までの組織学的に確診された症例は19例で18例(95%)に正確な診断ができ,切除可能例は2例でうち1例は2年以上生存中である.診断できた最も小さな膵癌は2.0×1.5cmである.膵癌を頭部癌と体尾部癌に分けて検査法の有効性を検討すると表のようになる.すなわち,低緊張性十二指腸造影はpick-up検査として手軽に行なえることが利点で,頭部癌にはかなり有効であるが,体尾部癌は大きなものでないと拾い上げはできないし,十二指腸第3,4部に変化が現われるような例はすでに手術不能なことが多い.

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 腸内ガス

 乳幼児の腸内ガス分布と成人のそれとは異るが,正常成人でみられる消化管内ガスは胃泡,十二指腸球部,結腸(特に肝,脾彎曲)および直腸である.しかし,個人差が大きく,同一個人でも腸内ガス分布は刻々と変わる.一般に成人における小腸内ガスはすべて異常といわれているが,著者にはやや異論がある.

 腸閉塞のX線診断では部位の決定と機械性か麻痺性腸閉塞かを決定することが重要である.部位についていえば,小腸閉塞か大腸閉塞かを診断することを第一歩として,さらに詳細な部位決定を行ないたい.これにはガス像の分布,パターンおよび大きさを検討すればよい.

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 食道では早期癌は「癌の浸潤が粘膜下層までで,リンパ節転移のないもの」と定義され,リンパ節転移および他臓器に転移の認められたり,リンパ節転移をうんぬんしないときは表在癌とよぶが,内視鏡上では,表在型として一括して表現する(食道癌取扱い規約,1973).早期癌,表在癌は年々報告例がふえているというもののまだ少なく,鍋谷らによれば,1973年末までの全国集計は90例余である.われわれも過去9年間で22例(早期癌16例,表在癌6例)を経験しているが,これは同期間の切除例524例中の4%にすぎない.

 臨床症状は,軽度嚥下障害,食道異物感,異常感などの食道不定愁訴,軽度嚥下痛などでが主あって,胃の集検,定期検査で食道造影を併用,無愁訴例の発見に努めるとともに,外来受診者でわずかの食道症状を見のがさないようにすることが大切である.食道鏡検査として,細径(径7mm)のファイバースコープでの検査は,患者の負担も少なく,外来でのスクリーニングに使用できる.

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 EP(C)Gは今後,なお発展させなければならない問題点を含んではいるが,膵疾患診断には必要不可欠の検査法となった.しかも単に鑑別診断や補助手段としての検査法ではなく,従来は全く不明であった微細な形態的異常を認識しようとする積極的診断法の旗手とさえなっている.このようにEP(C)Gの果たす役割が重く,かつ大きくなるにつれて検査対象も拡大され,場合によってはroutine workとして行なうべきだとの意見も聞かれる.たとえば,現在の膵癌診断についてみても,なるほど診断が確立しても時既に遅しで根治的治癒の可能性のある症例はきわめて稀である.とすれば膵癌が急激に増加しつつある本邦の現状から考えても,何とかして早期膵癌を発見したいと思うのは臨床医として当然であり,かかる意味からみてもEP(C)Gの検査回数は増加の一途をたどっていることも,当然うなずけるところである.しかしながら,ここに重大な問題が発生したのである.すなわち,EP(C)Gにより惹起される副作用である.

 胃腸管のような管腔と異なり,膵は実質臓器であり,しかも多量の消化酵素を産生する部位であるので,造影剤の注入による物理的,化学的な膵組織の破壊,あるいは細菌感染などがあり,ときには重篤な結果を招く危険性がひそんでいることに留意しなければならない.EP(C)Gによる副作用を約600例についてみると腹痛と発熱が最も多くみられ,背部痛や下痢などもみられる.

印象記

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 Collegium International Chirurgiae Digestivae Ⅲ World Congressは,Illinois大学外科教授L.M.Nyhusを会長として,1974年10月,10,11,12,13日にHyatt Regency Hotel,Chicagoにて開催された.

 本学会は,本部がRomeにあり,第1回,第2回世界大会ともに1971年,1972年それぞれSanreno,Strasbourgとヨーロッパで開かれた由である.現在32力国から選出された,Executive Committeeにより運営されていて文字通り世界の消化器外科にたづさわる医師の集りで,一堂に会し同じ問題について討議することの意義はまことに大きいといわねばならない.

話題

EPCGかERCPか 小越 和栄 , 春日井 達造
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 内視鏡的膵・胆管造影の英文略称をどうするかという問題については,既に弊誌でもいくつかの意見が紹介された.また昨年10月のメキシコでの第3回国際消化器内視鏡学会でもこの名称について討論がなされている.そこで,メキシコでの学会に御出席の小越,春日井両氏より,討論の内容,今後の見通しなどを簡単に御紹介いただいた.

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欧文目次

書評「負荷試験」 山中 学
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 ある臓器の機能を知ろうとする揚合に,幾つかの検査を組み合わせたり,あるいはある種の負荷を与えてそれに対する反応性を観察したりする.とくに安静時には異常を認めなくても,負荷することにより,異常を見いだしうることも少なくない.この目的で行なわれる検査を負荷試験といっているが,これはまた臓器の予備能力を知る検査の1つともいえよう.しかしこれら負荷試験はその目的,原理および反応機序を正しく理解しなければ,正しい結果は得られず,また得られた成績を正確に判定することはできない.

 さらに負荷試験で忘れてならないことは,負荷そのものによる副作用の出現であり,また適応と禁忌の判断を誤れば,検査のために症状の悪化を招く場合すらあるということである.

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 本書は259図におよぶ電子顕微鏡写真とその解説とからなっている.この種の本は幾つか既に発行されているが,消化管のみに限定したものは,はじめてであろう.その特徴として考えられる点を幾つか挙げると次のとおりである.

 まず,通常の切片像のほかに,多数の走査電子顕微像によって消化管上皮の表面構造が示されていることである.第2は,ヒトの材料のほかに,サル,ネコ,マウス,ラット,モルモット,イタチ,ハト,カメ,金魚,カエルというような,実験動物として使われるいろいろの動物のものが含まれていることである.これによって動物種属間の相違が明らかにされている.第3は,食道に始まり胃,十二指腸,空腸,回腸,盲腸,結腸,直腸,肝臓,胆嚢,胆管,膵臓というように,消化管の各部位が広く包含されていることである.第4は,それぞれの部位についての最近にいたるまでの,微細構造に関する文献が集められていることである.たとえば,肝臓の章では,241の論文が集録され,全体では約1,400に達している.その他,写真は載っていないが,無脊椎動物消化管の微細構造に関係した文献も付録として加えられている.

書評「SMON」 島田 宜浩
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 SMONという疾患がわが国の医学界で有名になりはじめたのは,昭和42年ころからであろう.ちょうどそのころ岡山県においても県南にある井原市と県北の湯原町にSMON患者が多発しはじめていた.筆者がSMON患者を診察したのは,さらに遅れた43年の終りころ,井原市の流行時の患者が最初であった.その際に受けた強烈な印象のとりことなり,以来現在までほぼ6年の長い期間SMONの研究を続けている.

 SMON研究のパイオニアには楠井教授,清野博士とともに本書の著者である高崎教授の名が有名である.高崎教授の研究は昭和35年12月に日本内科学会東海地方会で発表した“腸疾患経過中に発生した下半身麻痺の症例について”と題した発表が最初であり,その後多くの研究ののち昭和42年12月には本書の第1版である“腹部症状を伴う脳脊髄炎症”が出版されている.この著書はSMONに対する,まとまった単行本が他にないことと,その正確で推測を交えない記載が多くの人の愛読書たらしめ,SMONの専門的研究者から一般臨床家にいたるまで,広く座右の書として愛用されたものである.

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A Pathognomonic Roentgenologic Sign of Regional Ileitis (Crohn's Disease): Sölve Welin and Grethe Welin. (Dis. Col. Rect. 16: 473, 1973)

 二重造影法を改良して粘膜のre1ief像を詳細にとらえることにより非常にわずかな病理学的変化の診断が可能である.潰瘍性大腸炎(UCと略)は重症例を除いて粘膜層内に限局した炎症であり,切除標本は小潰瘍を伴う小結節性粘膜を示し,正常粘膜ヒダは消失している.大腸に波及した限局性回腸炎(Crohn病)は経壁性である.したがって粘膜下浮腫,リンパ管閉塞,炎症性反応が粘膜ヒダの膨隆腫脹を来たし,その間に横走する細い溝を形成する.粘膜像のこの相違がUCと大腸のCrohn病(CDCと略)を鑑別するのに重要となる.手術にて確認したCDC150例とUC200例を検討した.横走する深く細い溝を伴う腫脹した粘膜ヒダはCDCのX線像に明確である.

編集後記 古沢 元之助
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 「胃と腸」が発刊されてから10年になるが,その間,消化器疾患の診療に携わる多くの医師に優れた論文を紹介してきた本誌の功績は大きく,それら貴重な知見は本誌に特集されたテーマの主題論文からだけでなく,個々の掲載症例から得るところも多い.

 今回の症例・研究特集号では,胃および腸における肉腫やリンパ濾胞増殖症など,粘膜下病変の症例が多く,粘膜下病変の種々相を知ることができる.これらの疾患は,日常の診療には,それほど多く遭遇する疾患ではないが,それだけに貴重な,また臨床病理学的に興味ある症例であり,それらの症例から得られた知見は疾患の本態を考察する上に大きな役割を演じているようにも思われる.

基本情報

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胃と腸
10巻4号 (1975年4月)
電子版ISSN:1882-1219 印刷版ISSN:0536-2180 医学書院

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