胃と腸ノート
食道早期癌のみつけ方,よみ方(2)―X線的に
山田 明義
1
,
遠藤 光夫
1
1東京女子医科大学消化器病センター
pp.462
発行日 1975年4月25日
Published Date 1975/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112275
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前回はルーチンの食道X線検査法について述べたが,これで異常像が発見されたならばただちに食道鏡検査,生検,アイソトープ検査を行なうことは当然であるが,今回はX線の精密検査につき述べる.
精検では原則として経鼻チューブ挿入による二重造影が中心となる.体位は立位が原則である.ただこの方法は隆起性の病変は比較的表現しやすいが,陥凹性病変の表現が不充分なことがあるので,臥位による撮影も試みるべきである.食道は1本の管とはいえ,緩やかなカーブを描いて走行するため,造影剤の溜りやすい部位では透視台を45°くらい起こしたほうがよいこともあり,症例により工夫が必要である.また臥位撮影が特に有効な部位として下部食道があり,必ず試みるべきである.
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