Japanese
English
今月の主題 意識障害への新しいアプローチ
知っておきたい脳症
高浸透圧性非ケトン性糖尿病昏睡
後藤 由夫
1
1弘前大第3内科
pp.20-21
発行日 1975年1月10日
Published Date 1975/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205725
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- Abstract 文献概要
原因,病態
糖尿病昏睡はケトーシスによって起こってくるが,ケトン尿の証明されない昏睡例のあることが古くから報告されている.当時は腎障害のためにケトン血症があっても尿中にケトン体は現れないものと解されていた.近年になって,これが高血糖または高Na血症のために血漿滲透圧が上昇し,これによって昏睡となることが明らかになったものである.Hyperosmolar nonketotic diabeticcomaと呼ばれている.
ケトアシドーシスを伴う糖尿病昏睡はインスリン欠乏の極限の病態であるが,本症ではわずかながらもインスリンが存在するために脂酸の動員が著明でなく,ケトーシスも起こらないとの説明もあるが,発生機序はなお不明である.年齢は,はじめは若年症例にはなく,むしろ高齢者に起こるのが特徴のように考えられたが,次第に若年例の報告も増し,好発年齢の特徴がなくなってきた.しかし,ケトーシスを伴う昏睡と対蹠的なのは軽症糖尿病患者にも起こることである.糖尿病の既往のない高齢者に急速に本症が起こることがあり,このような場合に昏睡回復後にはインスリンを必要としない状態にもどる.
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