発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2004219799
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75歳男.アルツハイマー病から寝たきり状態となり,糖尿病を指摘されたが,食事療法のみで糖代謝コントロールを行った.誤嚥性肺炎のため経管栄養で加療されたが,突然意識障害と血圧低下を認めた.脱水治療に生理食塩水輸液を開始したが,著明な高ナトリウム血症を認めたため濃度を変更し,高血糖には速効型インスリンを連続投与,血清カリウム値低下にはカリウム持続静注を行った.DICを疑い,輸液・昇圧薬・抗生物質・AT-III製剤・蛋白分解酵素阻害薬などで加療し,改善したが,誤嚥の可能性が高いため,IVポートを造設し,全身状態が改善した.転院後,IVポートは使用されず,経管栄養が再開され,誤嚥性肺炎を契機に非ケトン性高浸透圧性昏睡を発症し,生理食塩水輸液,持続インスリン静注を行ったが,栄養状態が悪く,著明な低アルブミン血症,DIC併発,腎不全の進行を認め死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2004