連載 Medical Scope
糖尿病における包括的な認知症予防対策(J-MIND-Diabetes研究)
杉本 大貴
1
,
櫻井 孝
2
1国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 研究員
2国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 研究所長
pp.46-49
発行日 2023年11月30日
Published Date 2023/11/30
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.40.03_0046-0049
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糖尿病は、認知症の発症リスクを約2倍に高める。糖尿病に認知症が合併すると服薬や食事・運動療法のアドヒアランスが低下し治療が困難となるため、認知症の予防は重要な課題である。認知症の予防に向けて、個々の生活習慣病の管理や、運動や栄養介入の効果が検討されているが、結果は一定していない。各々のリスクに個別に介入しても効果は限られており、これらの多因子に同時に介入することで大きな認知症予防効果が得られることが期待されている。本稿では、わが国で2019年より開始された、「高齢者2型糖尿病における認知症予防のための多因子介入(Japan-Multidomain Intervention Trial for Prevention of Dementia in Older Adults with Diabetes:J-MIND-Diabetes)研究」の概要と成果について紹介する。
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