認知症1,000万人時代を目前に控えて-最新の診断,マネジメント,そして分子標的治療へ 認知症診療の最前線
認知症高齢者の包括的な診療体制の構築
杉本 大貴
1
,
櫻井 孝
1国立長寿医療研究センター もの忘れセンター
キーワード:
家族
,
認知症
,
包括医療
,
社会的支援
,
高齢者評価
,
筋肉減少症
,
軽度認知障害
Keyword:
Dementia
,
Comprehensive Health Care
,
Family
,
Social Support
,
Geriatric Assessment
,
Sarcopenia
,
Cognitive Dysfunction
pp.221-224
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017338855
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認知症医療では,認知症の診断だけではなく,認知症に合併するさまざまな療養上の問題に対して包括的な取り組みを行う.認知機能の維持,生活機能障害への支援,行動・心理症状(BPSD)への対応,老年症候群(身体疾患)の予防,介護負担の軽減,本人の医療参加,地域での生活を支える情報の提供が課題である.包括的診療を行うための評価として,高齢者総合機能評価は有用である.高齢者認知症では,転倒・骨折,誤嚥,咀嚼障害,低栄養,フレイル,サルコペニア,尿失禁などの身体疾患を合併することが多い.介護者や家族のケアのために家族教室は有効である.
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