特集 透析患者の糖尿病管理の新展開
4.Burnt-out diabetes(燃え尽き糖尿病)
阿部 雅紀
1
1日本大学医学部内科学系腎臓高血圧内分泌内科学分野
キーワード:
糖尿病
,
血液透析
,
burnt-out diabetes
,
糖化ヘモグロビン
,
糖化アルブミン
Keyword:
糖尿病
,
血液透析
,
burnt-out diabetes
,
糖化ヘモグロビン
,
糖化アルブミン
pp.33-38
発行日 2019年1月10日
Published Date 2019/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000766
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糖尿病患者において,腎機能障害の進行に伴い血糖値やHbA1c 値も正常化または低値(<6.0 %)となり,糖尿病治療薬が不要となる現象がある.このような現象を“burnt-out diabetes”と呼称している.糖尿病透析患者においてはburnt-out diabetes,とくにHbA1c<5.0 %と低値であることが予後不良であることが報告されている.わが国の検討ではHbA1c<6.0 %は49.2 %を占め,米国の報告(33〜40 %)よりも多かった.HbA1c<6.0 %の症例のうち,糖尿病治療薬を使用していない割合(=“burnt-out diabetes”)は20.7 %であった.しかし,HbA1c とグリコアルブミンを組み合わせて検討を行うと,その割合はわずか5.4 %にすぎなかった.
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